• 『はじめてのUbuntu』

    『はじめてのUbuntu』

    はじめてのUbuntu』が刊行されました。技術評論社刊、私は全体の監修と5章の執筆を担当しました。もっとも6-7章は特に監修することはありませんでしたが……。柴田さんが書かれたものに私ごときが手を入れるところなんてあるわけないのよわかるでしょ(威圧

    元々は監修のみという話が来て、そのくらいであればと引き受けたのですが、技評社内でいろいろあって話があっちこっち行ったあと結局刊行することになり、話が進むとコマンドラインの章を書く人がいないということになり、まぁ普段から使っているしなんか書くことあるやろ、と思って気軽に引き受けてみたんですが、本当に書けなかったです。書くよりも何を書くか考えている時間のほうが長いくらいでした。あとは全ボツになった(以下自粛

    ちゃやまち推しフェスティバルに行って田中真弓さんのお姿を拝見したかったな……こればかりは本当に悔やまれる……。

    何を書くかも大変だったのですが、何を書かないかもなかなかに大変です。それは2段階ぐらいレベルアップしてからのことやで……とオミットしたこともたくさんあります。パーミッションに関しても紹介しない予定だったのですが、これは流石に無理でしたね。

    私としては自信作と胸を張って言えるものにはならなかったのですが、柴田さんによる監修によって読めるものにはなっていると思います。表現の仕方は悪いですが(ここにはそもそもいい表現なんて何もないだろというツッコミは聞かなかったことにして)、いわゆる教科書的な内容ではなく、実際に使っている私が書いた、というのが、特徴的な何かかとは思いますが、そのあたりは読者の感想に委ねたいところです。あとはまぁスペースが空いたということでコラムを入れていて、それなりの怨念がこもっていたりするのですが、どんな怨念がこもっているのか想像してみるのも面白いかもしれません。いや何も面白くないな(怒

    1~4章がGUIパート、5章がコマンドパート、6~7章が開発者向けパートと分かれています。2つに分けると5章はどっちになるのかで柴田さんと私はちょっと見解が違うようです。私は前半の方に入れて1~5章で一括りにしているのですが、柴田さんは1~4章と5~7章で括っているようです。Ubuntuを使う上でコマンドラインを使用するのを避けるのは難しいのでそうしているのですけど、でもそれってWindowsでも同じですよね。BypassNRO.cmdって何だよ。

    1~5章を必要とする人は6~7章はちょっと難しいと思いますし、かといって6~7章が必要な人は1~5章は不要だと思うんですよね。ちょうどいい読者層というのがちょっと思いつかないのですけど、本まるまる1冊自分の役に立つということもレアなので、これはこれでいいんじゃないかと思います。

    私としては、本書に程々に売れていただいて、技評にUbuntuの本は結構売れるんだなと思っていただいて、より突っ込んだ内容の書籍が発売されることを期待しています。別に印税欲しさで言ってるわけではありません。実際3章と6~7章はとてもいい内容だと素直に思います。

    大変不幸なことに、今本屋さんに行ってもUbuntu関連本は売ってません。ムックはあるかもしれませんが。もうないかな? まぁいずれにせよ、時期的にいい感じのはずなので、どっかの学校で教科書的に使われると理想的ですよね。

    あ、続刊があったとしても私は参加しません。

    というわけで、最後に携わる書籍であるところの本書をよろしくお願いします!

  • Windows 8→10→11

    Windows 8→10→11

    もうみんな忘れておるじゃろうが、Windows 8 DSP版はパーツバンドルなしで販売されておったのじゃ……。

    Windows 8の予約が開始、アップグレードとDSP版のみ ~DSP版は単体売り可能でサポートなし

    鬱陶しいので文体を通常に戻して、こりゃ仮想マシン(VirtualBox)にインストールするのにぴったりだということで、確かNTT-X Store(当時)で予約して購入しました。それがたぶん2012年10月のことです。

    当時のMicrosoftは何をトチ狂っていたのだろうというところですが、販売方法よりもUIのほうが(以下自粛)。

    Windows 10からは従来どおりパーツバンドルに戻っています。現在もそうなっていますが、DSP版とパッケージ版の価格差がほとんどないので、DSP版を選択する積極的な理由がないという、それはそれでどうなんだろう感があります。

    Windows 8(厳密には8.1)から10へのアップグレードは無料でできたので、確かアップグレードが開始されたらすぐに飛びつきました。それから10年間、なんの問題もなく使用できていました。

    CPUは何回か替わっているものの、ずっとVirtualBoxで運用しているので、特にアクティベーションを求められた記憶はありません。当時のVirtualBoxのバージョンは忘れてしまいましたが、Wikipediaによるとたぶん4.2です。今は7.1を使用しています。思えば遠くへ来たものだ。

    さすがにもう10年以上使っているし、なかなかに大変なので11へのアップグレードを早々に諦め、11を購入したのですが、サポートが切れてから(すなわち今週になってから)やっぱりアップグレードしたいなということで頑張ってみました。

    mbr2gptコマンドの使い方なんてググったらいくらでも出てくるので省略しますし、実際思ったよりもサクッとできました。NTFSはオンザフライ(死語?)でパーティションの拡大縮小ができて便利です。パーティションの移動はできませんが、それはUbuntuのisoイメージから起動してGPartedを使えば簡単にできますね。仮想ディスクの容量が足りなくなったら、増やすのも簡単です(ただしスナップショットが存在しない場合)。

    一方、なかなか11にアップグレードするための要件が満たせません。Guest Additionsがインストールされているとダメなのは知っていたので、事前に削除しておいたのですが、それでもアップグレードできるようになりません。

    デバイスマネージャーで不明なデバイスを削除したり(たぶんこれが効いた)、USBが1.0になっていたのを3.0にしたり、果ては古いATOK(とついでに一太郎)を削除したりしたのですが、それでもやっぱりアップグレードできるようになりません。

    困り果ててググっていたら、デバイスハードウェアを変更した後、デバイスがWindows 11システム要件を満たしているかどうかを確認するなるドキュメントを見つけたので、その方法でMicrosoft Compatibility Appraiserサービスを再起動したら、アップグレードできるようになりました。やはり最終的に力になるのはオフィシャルなドキュメントです。You make my day!

    使わないアプリケーションはあらかた削除したのですが、IBM Lotus Symphonyだけはどうしても消せずに残しています。あと、11にしてからMicrosoft Office 2013 Home and Businessを購入していたことを思い出しました。こちらももうサポート切れですね。

    えっ、IBM Lotus Symphonyを知らないですって? そんなあなたのために用意しているのがStarSuite記念館です!

    Windowsはプリインストールされているものを使用するのが一般的ですが、このように仮想マシンにインストールすると同じ環境で長く使えるので、これはこれで便利だなと思いました。

  • 検証用PCについて

    みなさんご存知のとおり、私は主にUbuntuに関する記事を執筆しています。たいていのことはVirtualBoxのゲストOSで検証できるのですが、どうしても実機が必要な場合があります。

    あ、VirtualBoxの翻訳は忘れているわけではありません。もうしばらくお待ち下さい。

    閑話休題。したがって検証用PCがあるわけですが、以前はこれで何でもかんでも行っていました。検証用兼ビルド用兼LLM用兼Windows用……などです。

    当然Ubuntuも複数バージョンがあるわけですし、またビデオカードもAMD、Intel、NVIDIA(アルファベット順であって他意はないです。ないんだからね!)でそれぞれドライバーが必要です。

    ではどうやってOSを切り替えているのかというと、フロントの3.5インチベイ(5インチしかない場合は3.5インチマウンターをつけて)に2.5インチSSD/HDD用リムーバブルケースをつけています。よって2.5インチSSDが10個くらいあります。

    ビルドPCと検証用PCは一緒にしたり分離したりしていますが、現在は以前ほどパッケージをビルドしなくなったので、一緒でも特に問題ないかなと考えています。ストレージの速度がボトルネックになることも少ないですしね。

    LLM用PCは、ケースが古くて大量の発熱に耐えられずに落ちまくったため、より冷える(ファンをたくさん内蔵できる)ケースに移行しています。あと巨大なモデルはメモリーへの読み込みに時間がかかるので(gpt-oss-120bで60GBくらいですからねぇ)、SATA接続だとやってられないという理由もあります。

    OSは2.5インチSSDにインストールしてあるということは、検証用PCが複数あってもリムーバブルケースさえついていれば対応できるというわけです。そんな理由で、現在は検証用PCその2もあります。

    どうしても最高性能のパーツはLLM用に振り分けることになるので、検証用PCのスペックはこんな感じでした。

    メーカー型番備考
    CPUIntelCore i5-13500
    メモリーCrucialCP2K32G56C46U564GB
    マザーボードASRockASRock B760M Pro RS WiFi
    CPUファンID-COOLINGIS-55
    リムーバブルケースSilver StoneSST-FS202
    電源ユニットSilver StoneSST-SX750-G
    ケースSilver StoneSST-SG11B

    その2はこんな感じでした。

    メーカー型番備考
    CPUIntelCore i3-14100
    メモリーCrucialCT16G4DFRA32A232GB
    マザーボードASRockASRock B760M Pro RS/D4 WiFi
    CPUファンID-COOLINGIS-40X-V3
    リムーバブルケースオウルテックOWL-IE322B
    ケースIN WINIW-BL057B/300B

    まぁだいたいこれですね。

    この度阪神タイガースがセ・リーグ優勝を果たしまして、スポンサーであるところのジョーシンがセールをやってくれました。AMDのCPUの価格もすっかり上がってしまいましたが、Ryzen 7 9700Xはセール価格で値上げ前くらいの価格で購入できました。

    正直なところMinisforum AI X1 PROよりも先に購入していたのですが、10/13にようやく箱を開けることができました。スペックはこんな感じになりました。

    メーカー型番備考
    CPUAMDRyzen 7 9700X
    メモリーCrucialCP2K32G56C46U564GB
    マザーボードASRockB650 Pro RS
    CPUファンID-COOLINGIS-67-XTファンはP12 PWM PSTに交換
    ビデオカードASRockIntel Arc B580 Challenger必要に応じて交換
    リムーバブルケースSilver StoneSST-FS202
    電源ユニットSilver StoneSST-SX750-G
    ケースSilver StoneSST-SG11B

    メーカー型番備考
    CPUIntelCore i5-13500
    メモリーCrucialCT16G4DFRA32A232GB
    マザーボードASRockASRock B760M Pro RS/D4 WiFi
    CPUファンID-COOLINGIS-55
    リムーバブルケースオウルテックOWL-IE322B
    ケースIN WINIW-BL057B/300B

    Ryzen 7 9700Xは思っていたよりも速いですが、思っていたよりも熱くなるのでCPUファンを交換しました。P12 PWM PSTはぶん回すとうるさいですけど85度くらいが上限で、それなりに冷えます。UEFI BIOSを確認したらTDPは65Wだったので、105Wにしたら更に熱くなるということですよね……怖……(参考記事)。

    とりあえずVirutalBoxのビルドが速くなったので助かりました。